2015年 06月 26日
入院そして寿命について 後篇 |
本日、退院後2回目の外来診察。
手術を執刀していただいたO先生。
職業柄、色々観察。
手はなめらかでやわらい感じ、爪の手入れも行き届いている。
あの手が俺の腸を・・・なるほど、感謝である。
切除した下行結腸の写真も見せて貰う・・・あまり食欲はわかない。
O先生曰く
完全にお腹の違和感がなくなるまでには1年くらいかかるだろう。
痛みが取れるのもあと1か月くらい。
あと1か月は重いものは持たない、過激な運度は禁止。
気になるのはこれまで憩室炎を繰り返した上行結腸。
まぁだましだまし、いくしかないですね、と。
優しげで少々せっかちなO先生に改めて感謝。
丁重にお辞儀して辞した。
さて、6月5日入院3日目。
腹の傷、大腸から漏れた便の雑菌が悪さをしているらしく、表面の傷は膿んでいる。
数か所抜糸して傷口を消毒、これが痛かった。
皮膚をめくり、押して膿みを出す、思い出しただけで痛い・・・し実際痛かった。
この日から毎朝回診に来る一団にビビる事になる。
そしてこの日は次女の誕生日、17歳の高校2年生。
6月6日入院4日目
朝の儀式、回診。手術に立ち会った若い先生たち。
まぁそれがリアルなのかもしれないが普通に容赦ない。
この日も再び傷口を広げられ、膿みを押し出す。
「うぅ」思わず出てしなううめき声に一瞬怯む若い女医さん。
「大丈夫です、ひとおもいにやっちまってください」
「・・・わかりました」
申し訳なさそうな返事だったが
2度目も大胆かつ痛みはMAX、明日が怖い。
ただトイレに行くものだいぶ楽なってきている。
6月7日入院5日目
腹の傷、ガーゼで隠れているところが膿んでいる。
鳩尾から一直線に恥骨の上辺りまで、と思いきや臍の部分は体の右側に迂回している。
体の左側にあるのは縫合した大腸からにじみ出る体液を抜くもの。
色々繋がれていた管も、残すはこいつと点滴のみとなる。

一日飛んで
6月9日入院7日目
流動食がスタート、前日に腹に入っていた管が抜かれる。
点滴は明日、外れる予定。

6月10日入院8日目
3分粥に昇進、これより5分、7分、全粥、普通食と昇進予定。
退院も土曜か日曜になるらしい。
6月13日(土)入院11日目
祝退院!この日の朝は普通食をゆっくり噛み締めた。
こうして初体験の10泊11日に及ぶ手術&入院生活を終えた。
実は「ねこのひげ」続編のシナリオは書きあがっている。
まぁまだまだ改訂の余地は多々あるが・・・。
ついでにいつかやりたいと思っていた居酒屋ムービーも既に完成、待機中。
(この作品はNHKのBSあたりでTVドラマがいいのかなぁと妄想)
入院中、色々と考えた。
自身の体の事を考え、体調万全で映画創りに没頭できる時間は残り少ない。
私の大腸はいたるところに憩室があり、爆弾を抱えている。
次にやったら人工肛門の可能性は大らしい。
私の様な映画創りは、体力・知力を総動員しなければ進んでいかないし、成立しない。
だとするとこれからやる1本が最後になる可能性は非常に高い。
まだ先でいいか、と思っていた祖先もめぐるルーツの旅、この作品が今やるべき1本のように思える。
当然ながら、進む過程で力尽きる可能性もあるが、それは仕方ない。
倒れるのであれば前のめりに、そう思う。
医学が発達し、半世紀前であれば死んでいた私も生還できた。
以前よりかなり近い所に死を感じる。
だからこそ、残り少ない時間の中で、自分の想いを映画という形で残したい。
そして仲間と格別な旨い酒を酌み交わしたい。
手術を執刀していただいたO先生。
職業柄、色々観察。
手はなめらかでやわらい感じ、爪の手入れも行き届いている。
あの手が俺の腸を・・・なるほど、感謝である。
切除した下行結腸の写真も見せて貰う・・・あまり食欲はわかない。
O先生曰く
完全にお腹の違和感がなくなるまでには1年くらいかかるだろう。
痛みが取れるのもあと1か月くらい。
あと1か月は重いものは持たない、過激な運度は禁止。
気になるのはこれまで憩室炎を繰り返した上行結腸。
まぁだましだまし、いくしかないですね、と。
優しげで少々せっかちなO先生に改めて感謝。
丁重にお辞儀して辞した。
さて、6月5日入院3日目。
腹の傷、大腸から漏れた便の雑菌が悪さをしているらしく、表面の傷は膿んでいる。
数か所抜糸して傷口を消毒、これが痛かった。
皮膚をめくり、押して膿みを出す、思い出しただけで痛い・・・し実際痛かった。
この日から毎朝回診に来る一団にビビる事になる。
そしてこの日は次女の誕生日、17歳の高校2年生。
6月6日入院4日目
朝の儀式、回診。手術に立ち会った若い先生たち。
まぁそれがリアルなのかもしれないが普通に容赦ない。
この日も再び傷口を広げられ、膿みを押し出す。
「うぅ」思わず出てしなううめき声に一瞬怯む若い女医さん。
「大丈夫です、ひとおもいにやっちまってください」
「・・・わかりました」
申し訳なさそうな返事だったが
2度目も大胆かつ痛みはMAX、明日が怖い。
ただトイレに行くものだいぶ楽なってきている。
6月7日入院5日目
腹の傷、ガーゼで隠れているところが膿んでいる。
鳩尾から一直線に恥骨の上辺りまで、と思いきや臍の部分は体の右側に迂回している。
体の左側にあるのは縫合した大腸からにじみ出る体液を抜くもの。
色々繋がれていた管も、残すはこいつと点滴のみとなる。

一日飛んで
6月9日入院7日目
流動食がスタート、前日に腹に入っていた管が抜かれる。
点滴は明日、外れる予定。

6月10日入院8日目
3分粥に昇進、これより5分、7分、全粥、普通食と昇進予定。
退院も土曜か日曜になるらしい。
6月13日(土)入院11日目
祝退院!この日の朝は普通食をゆっくり噛み締めた。
こうして初体験の10泊11日に及ぶ手術&入院生活を終えた。
実は「ねこのひげ」続編のシナリオは書きあがっている。
まぁまだまだ改訂の余地は多々あるが・・・。
ついでにいつかやりたいと思っていた居酒屋ムービーも既に完成、待機中。
(この作品はNHKのBSあたりでTVドラマがいいのかなぁと妄想)
入院中、色々と考えた。
自身の体の事を考え、体調万全で映画創りに没頭できる時間は残り少ない。
私の大腸はいたるところに憩室があり、爆弾を抱えている。
次にやったら人工肛門の可能性は大らしい。
私の様な映画創りは、体力・知力を総動員しなければ進んでいかないし、成立しない。
だとするとこれからやる1本が最後になる可能性は非常に高い。
まだ先でいいか、と思っていた祖先もめぐるルーツの旅、この作品が今やるべき1本のように思える。
当然ながら、進む過程で力尽きる可能性もあるが、それは仕方ない。
倒れるのであれば前のめりに、そう思う。
医学が発達し、半世紀前であれば死んでいた私も生還できた。
以前よりかなり近い所に死を感じる。
だからこそ、残り少ない時間の中で、自分の想いを映画という形で残したい。
そして仲間と格別な旨い酒を酌み交わしたい。
by e-ohki
| 2015-06-26 20:06